東京地検は、悪質な交通違反を繰り返す自転車運転者について、道路交通法違反罪で積極的に起訴する方針を明らかにした。信号無視や一時不停止などでも起訴される可能性があり、懲役3カ月または5万円以下の罰金が科される。並走は2万円以下の罰金または科料、無灯火運転は5万円以下の罰金と、自転車に乗る人にとっては心中穏やかでない。そこまで自転車の事故が増えているのか。交通事故などの相談を多く扱うベリーベスト法律事務所に伺った。

 「自動車・自転車ともに、交通事故の件数は減っています。ただし、“自転車関連事故が交通事故全体に占める割合”は、10年前と比べて約1.13倍と増えているのです」(和澤晋平弁護士)

 自動車の場合、駐車違反など軽微な違反は「交通反則通告制度」により、反則金を納付すれば起訴はされない。自転車に同様の制度はないが、かといって軽微な違反で起訴すると自動車とのバランスが取れないため、これまで見逃されてきた。なぜ今、厳罰化なのか。

 「取り締まりを強化して、交通事故をさらに減らしたいという意図でしょう。また、自転車利用のルール違反に対する批判の声が多く、無視できなくなったという背景も」(小瀬弘典弁護士)

 いけないのはもちろんですが、信号無視で罰金というのは厳しすぎるという声もあるようですが…。

 「違反後すぐに罰金、というわけではありません。これまで、自転車の違反はほとんど検挙されず、特にペナルティのない“指導警告票”が交付されてきました。平成23年の交付は全国で約220万件、対して検挙は約4000件。検挙の割合は0.2%弱ですが、ここ数年は増加傾向にあります。検挙されると、たとえ軽微な違反でも略式起訴され罰金刑を科せられる可能性が高いです」(和澤さん)

いずれにしても、安全運転が第一であることをお忘れなく。(栃尾江美/アバンギャルド)

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