2011/10/06 09:16
国内スーパー最大手のイオンが、香川県内地場スーパー最大手のマルナカ(高松市、中山明憲社長)とグループ会社の山陽マルナカ(岡山市、同)を買収し、11月下旬に子会社化することが5日、明らかになった。買収額は2社合計で約450億円。社名の変更や、既存店舗・人員の削減の予定はない。少子高齢化の進展に伴って市場規模が先細りする中、生き残りをかけた流通業界再編のきっかけとなる可能性もありそうだ。
イオンは、買収などにより売上高でセブン&アイ・ホールディングスを超えて小売り業界最大手となる。
同日、マルナカとイオン双方が会見し発表した。
両社の発表によると、イオンがマルナカと山陽マルナカを子会社化するとともに、マルナカの持ち株会社の役割を担うマルナカホールディングスが、イオンの株式の一部を市場取引で所有する資本提携を9月末に締結した。イオンは11月25日に、マルナカ側が所有する株式の94・6%と、山陽マルナカの全株式を取得する予定。
買収後も経営体制は変わらず、マルナカ、山陽マルナカ両社の社長は中山氏が務める。既存店の人員や店舗数の削減予定はない。イオンは年内にも両社に役員を派遣する。
イオンの岡田元也社長は四国新聞の取材に対し「マルナカは非常に強い食品チェーンで、これだけの密度感のある店舗ネットワークを仕上げた会社はない。良い部分をイオンの店舗も見習いながら、中四国での販売力を強化したい」と買収の意義を説明。高松市内のホテルで会見したマルナカの中山社長は「資本を含めた提携でなければ、本当のメリットが出ない。生鮮食品の調達などを生かし、双方の強さを引き出したい」と語った。
イオンは、流通業界で熾烈(しれつ)なシェア争いが繰り広げられる中、中四国エリアで高いシェアを維持するマルナカの経営力を高く評価。一方、オーバーストア下で激しい競争にさらされるマルナカは、イオングループに入り、スケールメリットを享受することで生き残りを目指す。
マルナカは昨年5月、スーパー事業への参入から50周年を迎えた。同8月にはイオンと、商品調達やプライベートブランド(PB)商品の開発などに関する包括業務提携を締結。具体的な連携策を模索していた。また、9月30日に中山氏の父親で、マルナカ創業者の中山芳彦前社長が退任することを発表していた。
国内スーパー最大手のイオンが、香川県内地場スーパー最大手のマルナカ(高松市、中山明憲社長)とグループ会社の山陽マルナカ(岡山市、同)を買収し、11月下旬に子会社化することが5日、明らかになった。買収額は2社合計で約450億円。社名の変更や、既存店舗・人員の削減の予定はない。少子高齢化の進展に伴って市場規模が先細りする中、生き残りをかけた流通業界再編のきっかけとなる可能性もありそうだ。
イオンは、買収などにより売上高でセブン&アイ・ホールディングスを超えて小売り業界最大手となる。
同日、マルナカとイオン双方が会見し発表した。
両社の発表によると、イオンがマルナカと山陽マルナカを子会社化するとともに、マルナカの持ち株会社の役割を担うマルナカホールディングスが、イオンの株式の一部を市場取引で所有する資本提携を9月末に締結した。イオンは11月25日に、マルナカ側が所有する株式の94・6%と、山陽マルナカの全株式を取得する予定。
買収後も経営体制は変わらず、マルナカ、山陽マルナカ両社の社長は中山氏が務める。既存店の人員や店舗数の削減予定はない。イオンは年内にも両社に役員を派遣する。
イオンの岡田元也社長は四国新聞の取材に対し「マルナカは非常に強い食品チェーンで、これだけの密度感のある店舗ネットワークを仕上げた会社はない。良い部分をイオンの店舗も見習いながら、中四国での販売力を強化したい」と買収の意義を説明。高松市内のホテルで会見したマルナカの中山社長は「資本を含めた提携でなければ、本当のメリットが出ない。生鮮食品の調達などを生かし、双方の強さを引き出したい」と語った。
イオンは、流通業界で熾烈(しれつ)なシェア争いが繰り広げられる中、中四国エリアで高いシェアを維持するマルナカの経営力を高く評価。一方、オーバーストア下で激しい競争にさらされるマルナカは、イオングループに入り、スケールメリットを享受することで生き残りを目指す。
マルナカは昨年5月、スーパー事業への参入から50周年を迎えた。同8月にはイオンと、商品調達やプライベートブランド(PB)商品の開発などに関する包括業務提携を締結。具体的な連携策を模索していた。また、9月30日に中山氏の父親で、マルナカ創業者の中山芳彦前社長が退任することを発表していた。