○○とは(用語解説)

ノロウイルス胃腸炎関連情報集め(Q&A)

(出所:厚労省)
Q1 ノロウイルスによる胃腸炎はどのようなものですか?
ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は、一年を通して発生していますが、特に冬季に流行します。
ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な方は軽症で回復しますが、子どもやお年寄りなどでは重症化したり、吐ぶつを誤って気道に詰まらせて死亡することがあります。
ノロウイルスについてはワクチンがなく、また、治療は輸液などの対症療法に限られます。
従って、皆様の周りの方々と一緒に、次の予防対策を徹底しましょう。
○ 患者のふん便や吐ぶつには大量のウイルスが排出されるので、
(1) 食事の前やトイレの後などには、必ず手を洗いましょう。
(2) 下痢やおう吐等の症状がある方は、食品を直接取り扱う作業をしないようにしましょう。
(3) 胃腸炎患者に接する方は、患者のふん便や吐ぶつを適切に処理し、感染を広げないようにしましょう。
○ 特に、子どもやお年寄りなど抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱して食べましょう。また、調理器具等は使用後に洗浄、殺菌しましょう。

Q2 「ノロウイルス」ってどんなウイルスですか?
昭和43年(1968年)に米国のオハイオ州ノーウォークという町の小学校で集団発生した急性胃腸炎の患者のふん便からウイルスが検出され、発見された土地の名前を冠してノーウォークウイルスと呼ばれました。
昭和47年(1972年)に電子顕微鏡下でその形態が明らかにされ、このウイルスがウイルスの中でも小さく、球形をしていたことから「小型球形ウイルス」の一種と考えられました。その後、非細菌性急性胃腸炎の患者からノーウォークウイルスに似た小型球形ウイルスが次々と発見されたため、一時的にノーウォークウイルスあるいはノーウォーク様ウイルス、あるいはこれらを総称して「小型球形ウイルス」と呼称していました。
ウイルスの遺伝子が詳しく調べられると、非細菌性急性胃腸炎をおこす「小型球形ウイルス」には2種類あり、そのほとんどは、いままでノーウォーク様ウイルスと呼ばれていたウイルスであることが判明し、平成14年(2002年)8月、国際ウイルス学会で正式に「ノロウイルス」と命名されました。もうひとつは「サポウイルス」と呼ぶことになりました。
ノロウイルスは、表面をカップ状の窪みをもつ構造蛋白で覆われ、内部にプラス1本鎖RNAを遺伝子として持っています。ノロウイルスには多くの遺伝子の型があること、また、培養した細胞及び実験動物でウイルスを増やすことができないことから、ウイルスを分離して特定する事が困難です。特に食品中に含まれるウイルスを検出することが難しく、食中毒の原因究明や感染経路の特定を難しいものとしています。

Q3 ノロウイルスはどうやって感染するのですか?
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このウイルスの感染経路はほとんどが経口感染で、次のような感染様式があると考えられています。
(1) 患者のノロウイルスが大量に含まれるふん便や吐ぶつから人の手などを介して二次感染した場合
(2) 家庭や共同生活施設などヒト同士の接触する機会が多いところでヒトからヒトへ飛沫感染等直接感染する場合
(3) 食品取扱者(食品の製造等に従事する者、飲食店における調理従事者、家庭で調理を行う者などが含まれます。)が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合
(4) 汚染されていた二枚貝を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
(5) ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合
などがあります。
特に、食中毒では(3)のように食品取扱者を介してウイルスに汚染された食品を原因とする事例が、近年増加傾向にあります。
また、ノロウイルスは(3)、(4)、(5)のように食品や水を介したウイルス性食中毒の原因になるばかりでなく、(1)、(2)のようにウイルス性急性胃腸炎(感染症)の原因にもなります。この多彩な感染経路がノロウイルスの制御を困難なものにしています。

Q8  ノロウイルスに感染するとどんな症状になるのですか?
潜伏期間(感染から発症までの時間)は24~48時間で、主症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛であり、発熱は軽度です。通常、これら症状が1~2日続いた後、治癒し、後遺症もありません。また、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。

Q9 国内でノロウイルスの感染による死者はいますか?
病院や社会福祉施設でノロウイルスの集団感染が発生している時期に、当該施設で死者が出たことがあります。
しかし、もともとの疾患や体力の低下などにより介護を必要としていた方などが亡くなった場合、ノロウイルスの感染がどの程度影響したのか見極めることは困難です。
なお、吐いた物を誤嚥することによる誤嚥性肺炎や吐いた物を喉に詰まらせて窒息する場合など、ノロウイルスが関係したと思われる場合であっても直接の原因とはならない場合もあります。

Q10 発症した場合の治療法はありますか?
現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。このため、通常、対症療法が行われます。特に、体力の弱い乳幼児、高齢者は、脱水症状を起こしたり、体力を消耗したりしないように、水分と栄養の補給を充分に行いましょう。脱水症状がひどい場合には病院で輸液を行うなどの治療が必要になります。

止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しないことが望ましいでしょう。

Q11 診断のためにどんな検査をするのですか?
このウイルスによる病気かどうか臨床症状からだけでは特定できません。ウイルス学的に診断されます。通常、患者のふん便や吐ぶつを用いて、電子顕微鏡法、RT-PCR法、リアルタイムPCR法などの遺伝子を検出する方法でウイルスの検出を行い、診断します(リアルタイムPCR法ではウイルスの定量も行うことができます)。
ふん便には通常大量のウイルスが排泄されるので、比較的容易にウイルスを検出することができます。

Q12 どのような食品がノロウイルス食中毒の原因となっているのですか?
過去のノロウイルス食中毒の調査結果を見ると、食品から直接ウイルスを検出することは難しく、食中毒事例のうちでも約7割では原因食品が特定できていません。その中には、ウイルスに感染した食品取扱者を介して食品が汚染されたことが原因となっているケースも多いとされています。
そのほかの原因としては、ノロウイルスに汚染された二枚貝があります。二枚貝は大量の海水を取り込み、プランクトンなどのエサを体内に残し、出水管から排水していますが、海水中のウイルスも同様のメカニズムで取り込まれ体内で濃縮されるためと考えられています。なお、ノロウイルスに汚染された二枚貝による食中毒は生や加熱不足のもので発生しており、十分に加熱すれば、食べても問題ありません。

Q13 ノロウイルス食中毒の予防方法は?
ノロウイルス食中毒を防ぐためには、(1)特に子どもやお年寄りなどの抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱する(2)食品取扱者や調理器具などからの二次汚染を防止することが重要です。特に、ノロウイルスに感染した人のふん便や吐ぶつには大量のウイルスが排出されるため、大量調理施設の食品取扱者がノロウイルスに感染していると、大規模な食中毒となる可能性があります。具体的な方法はQ14からQ17のとおりです。
Q14 食品中のウイルスを失活化するためには、加熱処理が有効とききましたがどのようにすればよいですか?
ノロウイルスの失活化の温度と時間については、現時点においてこのウイルスを培養細胞で増やす手法が確立していないため、正確な数値はありませんが、同じようなウイルスから推定すると、食品の中心温度85℃以上で1分間以上の加熱を行えば、感染性はなくなるとされています。

Q15 手洗いはどのようにすればいいのですか?
手洗いは、調理を行う前(特に飲食業を行っている場合は食事を提供する前も)、食事の前、トイレに行った後、下痢等の患者の汚物処理やオムツ交換等を行った後(手袋をして直接触れないようにしていても)には必ず行いましょう。常に爪を短く切って、指輪等をはずし、石けんを十分泡立て、ブラシなどを使用して手指を洗浄します。すすぎは温水による流水で十分に行い、清潔なタオル又はペーパータオルで拭きます。石けん自体にはノロウイルスを直接失活化する効果はありませんが、手の脂肪等の汚れを落とすことにより、ウイルスを手指から剥がれやすくする効果があります。

Q16 調理台や調理器具はどのように殺菌したらいいのですか?
ノロウイルスの失活化には、エタノールや逆性石鹸はあまり効果がありません。ノロウイルスを完全に失活化する方法には、次亜塩素酸ナトリウム※、加熱があります。
調理器具等は洗剤などを使用し十分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度200ppm)で浸すように拭くことでウイルスを失活化できます。
また、まな板、包丁、へら、食器、ふきん、タオル等は熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱が有効です。
なお、二枚貝などを取り扱うときは、専用の調理器具(まな板、包丁等)を使用するか、調理器具を使用の都度洗浄、熱湯消毒する等の対策により、他の食材への二次汚染を防止するよう、特に注意するよう気をつけましょう。
※塩素系の漂白剤(使用に当たっては「使用上の注意」を確認しましょう。)

Q19 患者のふん便や吐ぶつを処理する際に注意することはありますか?
ノロウイルスが感染・増殖する部位は小腸と考えられています。したがって、嘔吐症状が強いときには、小腸の内容物とともにウイルスが逆流して、吐ぶつとともに排泄されます。このため、ふん便と同様に吐ぶつ中にも大量のウイルスが存在し感染源となりうるので、その処理には十分注意する必要があります。
12日以上前にノロウイルスに汚染されたカーペットを通じて、感染が起きた事例も知られており、時間が経っても、患者の吐ぶつ、ふん便やそれらにより汚染された床や手袋などには、感染力のあるウイルスが残っている可能性があります。このため、これら感染源となるものは必ず処理をしましょう。
床等に飛び散った患者の吐ぶつやふん便を処理するときには、使い捨てのガウン(エプロン)、マスクと手袋を着用し汚物中のウイルスが飛び散らないように、ふん便、吐ぶつをペーパータオル等で静かに拭き取ります。拭き取った後は、次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度約200ppm)で浸すように床を拭き取り、その後水拭きをします。おむつ等は、速やかに閉じてふん便等を包み込みます。
おむつや拭き取りに使用したペーパータオル等は、ビニール袋に密閉して廃棄します。(この際、ビニール袋に廃棄物が充分に浸る量の次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度約1,000ppm)を入れることが望ましい。)
また、ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、吐ぶつやふん便は乾燥しないうちに床等に残らないよう速やかに処理し、処理した後はウイルスが屋外に出て行くよう空気の流れに注意しながら十分に喚気を行うことが感染防止に重要です。
11月頃から2月の間に、乳幼児や高齢者の間でノロウイルスによる急性胃腸炎が流行します。この時期の乳幼児や高齢者の下痢便および吐ぶつには、ノロウイルスが大量に含まれていることがありますので、おむつ等の取扱いには十分注意しましょう。
※塩素系の漂白剤(使用に当たっては「使用上の注意」を確認しましょう。)

Q20 吐ぶつやふん便が布団などのリネン類に付着した場合はどのように処理をすればよいですか。
リネン等は、付着した汚物中のウイルスが飛び散らないように処理した後、洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いします。その際にしぶきを吸い込まないよう注意してください。下洗いしたリネン類の消毒は85℃・1分間以上の熱水洗濯が適しています。ただし、熱水洗濯が行える洗濯機がない場合には、次亜塩素酸ナトリウム※の消毒が有効です。その際も十分すすぎ、高温の乾燥機などを使用すると殺菌効果は高まります。布団などすぐに洗濯できない場合は、よく乾燥させ、スチームアイロンや布団乾燥機を使うと効果的です。また、下洗い場所を次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度約200ppm)で消毒後、洗剤を使って掃除をする必要があります。次亜塩素酸ナトリウム※には漂白作用があります。薬剤の「使用上の注意」を確認してください。
※塩素系の漂白剤(使用に当たっては「使用上の注意」を確認しましょう。)

Q21 感染者が使用した食器類の消毒はどのようにしたらよいですか?
施設の厨房等多人数の食事の調理、配食等をする部署へ感染者の使用した食器類や吐ぶつが付着した食器類を下膳する場合、注意が必要です。可能であれば食器等は、厨房に戻す前、食後すぐに次亜塩素酸ナトリウム液に十分浸し、消毒します。
また、食器等の下洗いや嘔吐後にうがいをした場所等も次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度約200ppm)で消毒後、洗剤を使って掃除をするようにしてください。

Q22 感染者が発生した場合、環境の消毒はどのようにしたらよいですか?
ノロウイルスは感染力が強く、環境(ドアノブ、カーテン、リネン類、日用品など)からもウイルスが検出されます。感染者が発生した場合、消毒が必要な場合次亜塩素酸ナトリウム※などを使用してください。ただし、次亜塩素酸ナトリウム※は金属腐食性がありますので、消毒後の薬剤の拭き取りを十分にするよう注意してください。
※塩素系の漂白剤(使用に当たっては「使用上の注意」を確認しましょう。)

Q23 感染が疑われた場合、どこに相談すればいいのですか?
最寄りの保健所やかかりつけの医師にご相談下さい。
また、保育園、学校や高齢者の施設等で発生したときは早く診断を確定し、適切な対症療法を行うとともに、感染経路を調べ、感染の拡大を防ぐことが重要ですので、速やかに最寄りの保健所にご相談下さい。
社会福祉施設等においては、「社会福祉施設等における感染症発生時に係る報告について」(平成17年2月22日付厚生労働省健康局長、医薬食品局長、雇用均等・児童家庭局長、社会・援護局長、老健局長連名通知)により、必要な場合は市町村及び保健所への報告等を行うようにして下さい。
なお、介護保険施設等に関しては、厚生労働大臣が定める手順(平成18年厚労告268「厚生労働大臣が定める感染症又は食中毒の発生が疑われる際の対処等に関する手順」)に沿って、必要な場合は市町村及び保健所への報告等を行うようにしてください。

(関連リンク)
福山市HP掲載のノロウイルス対策

今日は1日、これが誰だったかばかり考えていた・・・

 本日はパートの方は強制休日をとらされていたので、昨夜は、眠ったり起きたりの繰り返しをしていた。起きていてもPC前に座ってしまうと、コーヒーとタバコを浪費してしまうので、地上波は見れないので、スカパーでノースクランブルで垂れ流されるTVショッピングが適当に流れる事が多い。そんな中、船越の嫁はんと共に出演していた、このお姉ちゃん(と言っても、そこそこの齢だと思うが)が見覚えがあるが思い出せない。
 いや思い出す必要は無いのだが、この暑苦しいほどの、厚化粧についてブログネタにしようと思ったので、その氏名が知りたくなった訳だが、地上波で、結構見かけた顔なのだが、最近は、かなり見る機会が減ったと思ったら、CSなんぞに、潜っていたか。それに、このつけまつ毛はなんじゃ?ってか、それを思う直前まで「おお結構、いけてるやん」と思ってしまった自分が情けなかった訳だ(爆)
 ハイビジョン前ってか地上波に出てた頃は、これほど厚化粧ではなかったよなぁ?結局、どこの誰だか、解らぬまま、こうやって掲載するのは、夜中にわざわざデジカメで撮ったからである。番組の中では、「マツイ洗剤」や黒真珠のネックレス、数珠などを宣伝していたように記憶している。

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法律行為の「無効」と「取消」とは?

 「無効」とは,法律行為がはじめから効力を生じないことをいう。 「取消」とは,はじめは一応有効なものとして成立している法律行為を,取消権者が取り消すことによって,はじめから無効なものとすることをいう。

法律行為の無効・取消の共通点・・・
 法律行為が無効となる,あるいは,法律行為を取り消すという場合があります。 この無効と取消は,いずれも,最終的に法律行為によって生じさせようとしていた法律効果が生じなくなるという点においては,共通している。
もっとも,無効と取消は,法的には異なる。

効果を生じないとされる時期・・・
 まず,「無効は」,法律行為がはじめから効果を生じません。 法律行為をした時から,当然に効果が無かったものであるとされるのです。
 他方,「取消」は,はじめから効果を生じないというわけではなく,最初は一応有効なものとして効果を生じていたものの,その後,取り消す権利(取消権)を持っている人(取消権者)が取り消した場合に,はじめて効力を失うということになります。
 つまり,「無効」な法律行為は最初から効果を生じないのに対し,取り消しうる法律行為は最初は一応効果を生じているという違いがあるのです。
 ただし,法律行為が取り消された場合,取り消された法律行為は,例外はありますが原則として,はじめにさかのぼって無効なものとされます(これを遡及的無効といいます。)。
 したがって,無効であっても,取消がなされた場合であっても,最終的には最初から効力を生じないということになるので,事実上は差異がなく,理論的な違いにすぎないといえるかもしれません(ただし,理論的には大きな違いを生じます。)。

主張権者・主張期間・・・
 「無効」は,誰でも主張できます。 法律行為の当事者や利害関係人に限られません。 つまり,無効は,主張権者の限定がありません。また,「無効」は,いつでも主張できます。 つまり,消滅時効とか除斥期間のような主張の期間制限がないのです。
 これに対し,「取消」は,誰もが主張できるわけではなく,法律で「取消」を主張する権利(取消権)を与えられている主張権者のみが主張することができます。
 また,取消権が消滅時効や除斥期間の経過によって権利行使できなくなると,「取消」を主張することはできなくなります。 つまり,主張の期間制限があるのです。

追認の可否・・・
 「無効」な法律行為を追認することはできません。 はじめから効果が無いのですから,当事者が有効とすることを認めたとしても,有効とすることができないのです。
 取り消しうる法律行為は,取り消されるまでは一応有効なのですから,取消権者が取消を主張しなければ有効なままです。 つまり,その法律行為を有効とするか取り消して無効とするかは取消権者が決めることができます。
 そのため,取り消しうる法律行為については,取消権者が,もう取消はしない,有効なものとして確定するとして,追認することもできるのです。

 

スマートグリッド とは

提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 スマートグリッドとは、情報技術を積極的に用いて、供給者と消費者のあいだの電力伝送における課題を解決しようという概念であり、計画のことである。まず、米国の電力事業者で発想され、関連する産業や政府が賛同し、欧州とアジアでも注目されはじめている。今後、求められる送電網の姿を探り、エネルギーの無駄を省きながら最小のコストでインテリジェントな送電網を構築することに狙いがある。

米国の状況
 アメリカ合衆国ではカリフォルニア州の電力危機やニューヨークの大停電をきっかけに、送配電網の整備を求める声が大きくなった。2003年の大停電事故の1ヵ月前に、米エネルギー省は「Grid2030」という送配電網の近代化に関するレポートを発表していた。2007年12月には「スマートグリッド」関連の投資資金補助や試験プロジャクトの予算に1億米ドルを拠出することを法律で決めた。バラク・オバマ大統領の就任1ヵ月後の2009年2月には、景気刺激策である「米国再生・再投資法」(American Recovery and Reinvestment Act, ARRA)の一部として、「スマートグリッド」関連分野に110億米ドル(日本円で1兆1000億円相当)を拠出することを決めた。これが今日、米国の通信とIT機器メーカーの間まで広がったスマートグリッド・ブームのきっかけとなった。
 ニューメキシコ州では州政府と日本の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が中心となり、スマートグリッド構想に基づく実証研究プロジェクト「Green Grid」を企画している。日本の経済産業省は以前より州政府と太陽熱発電などの再生可能エネルギーでの繋がりがあり、協力関係にあった。2009年2月には州政府から日本へ提案され、4月に会合が持たれて、6月末までにプロジェクト概要を提案し、2009年の夏には可否が決定される予定である。5MWの配電線(フィーダー線)1本を対象にして、1,200軒の家庭、1つの学校、複数の事業所を含む地域の電力網に2MWの電力貯蔵施設と1MWの太陽光発電施設を加えた。
 オバマ大統領は、アメリカ連邦議会 に対して、代替エネルギーの生産を2009年からの3年間で2倍にし、新しい「スマートグリッド」を建設するための法案を通過させるために遅滞なく行動するように要請した。
 化石燃料と温暖化ガスの排出削減はエネルギー安全保障や地球温暖化問題の対策の1つとして、多くの政府が推進しているが、米国の電力消費量を5%削減できれば、5300万台分の自動車に相当する化石燃料の節約と温暖化ガス排出量の削減が実現するといわれており、その実現手段の1つにスマートグリッドが有効ではないかと期待されている。

日本の状況
 日本では類似したアイディアが住友電気工業などにより提案されており、太陽を起源とする再生可能な新エネルギーと、今日技術的に適用可能となった高温超電導直流電力ケーブルの組み合わせによる地球規模の電力網敷設を段階的に推進すること、そのために、「PPLPソリッドDC・超長距離・大容量・国際連系・海底ケーブル」が必要であること、それらによって最終的には人類の必要とする全エネルギーを再生可能な手段によって得られることが期待されている。
 経済産業省の望月晴文事務次官は、2009年2月19日の記者会見で、アメリカでスマートグリッドが提唱されているのは送電網がつぎはぎだらけでよく大停電を起こすのが理由で、日本は送電網がしっかりしているから追従する必要はないのではないかという見方を示した。
 東京工業大学、東京電力、東芝、日立製作所などが共同で「日本版スマートグリッド」実証実験を東工大キャンパスで2010年度からおこなうことが報道された。実験には、東芝や日立の他にも、東芝三菱電機産業システム、富士電機システムズ、明電舎、伊藤忠商事、関電工の参加が決まっており、さらに増える可能性もあるという。実験期間は3年間の予定である。
 実証実験では実際の家庭生活を想定し、家庭用の太陽光パネルを設置して冷蔵庫などの一般的な家電製品や電気自動車、ヒートポンプ式給湯器に利用する一方、余った電力については蓄電池にためたり、電力会社に実際に売ったりするという。電力の売買状況をコンピューターで把握し、コンピューター内にシミュレートした送電線網への影響を分析。送電線網に影響を与えずに太陽光発電を有効利用できる売電の時間帯や電気自動車への充電時間帯などを検証する。


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国際基督教大学とは

提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 国際基督教大学(こくさいきりすときょうだいがく、英語: International Christian University)は、東京都三鷹市大沢3-10-2に本部を置く日本の私立大学である。1953年に設置された。大学の略称は「ICU(アイシーユー)」
略歴
 キリスト教長老派によって創設されており、米国型リベラルアーツ・カレッジの形式を踏襲している。1949年、御殿場にあるYMCA東山荘で催された日米のキリスト教指導者による会議において、国際基督教大学の創設が正式に決定された。高松宮宣仁親王が設立準備委員会の名誉総裁に就任し、当時の日本銀行総裁である一万田尚登も設立のための募金運動に奔走した。またGHQ最高司令官を務めたダグラス・マッカーサーは、第二次世界大戦後の日本を取り巻く政治的・戦略的観点から国際基督教大学の設置に好意的であり、成立過程に積極的に加わっていた。そして1953年、初代学長に湯浅八郎を迎えて開学に至った。

教育の特色
 開学当初からリベラルアーツ・カレッジとして教養学部を置く。「平和」・「学術基礎」・「専門知識」を統合しながら、日英バイリンガリズムによる世界基準の「全人教育」を行うことを教学方針としている。開学50周年を迎えた2003年には、「行動するリベラルアーツ」が更なる目標として掲げられた。また2005年には、米国リベラル教育学会のプログラム認証を受けた。

 全学共通科目教育として語学教育が主軸に据えられている。4月入学生は、ELP(English Language Program)と呼ばれる一連のクラスを入学から約2年間にわたって履修する。その際にTOEFLのスコアによるクラス分けが行われる。ELPでは全て英語によって授業が行われ、高等教育の場で学ぶためのルールや思考方法、そして英語力を身に付けることが目標となる。9月入学生および留学生に対しては、JLP(Japanese Language Program)が用意されている。夏期には日本語教育のサマーコースも開講されており、毎年海外から100名以上の学生の参加がある。また大学の講義全体の約3分の1が英語で開講されており、英語圏のみに限らず世界各地から教授・講師が集められている。

 2008年度に1学科体制の下、導入されたメジャー(専攻)組み合わせが特徴的である。従前の専修分野に学科横断的専攻制度を統合し、「31のメジャー」とした。この中から、学生は単一メジャー、ダブルメジャー(2つの専攻)、メジャー・マイナー(主専攻・副専攻)の3種類の方法のうちいずれかでメジャーを履修することとなる。

 また、留学制度が充実していることでも知られている。3年次以上の学生を対象とする交換留学は、現在21ヶ国60大学と協定が結ばれており、1学年約600名のうち100名近くがこの交換留学制度を利用して留学する。また先に挙げたELPの一環として、SEA(Study English Abroad)プログラムと呼ばれる夏期休暇期間の短期語学留学制度も1・2年生向けに設けられている。

 その他、開学当初より用いられるGPA制度による成績評価や、年間3学期からなるショートターム制を導入している点などが特色として挙げられる。

 教職員は原則としてクリスチャンであることが求められている(Cコード)。しかし源了圓や奥平康弘などノンクリスチャンながら教鞭を執った例もある。
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