ヤマト運輸(本社・東京都中央区)は15日、北海道・西帯広センターの男性社員(59)が、クロネコメール便2119通、宅急便19個を未配達のまま自宅に放置していたと発表した。

 同社によると、メール便は02年ごろから今年10月に、宅急便は07~08年に発送された。メール便は03年にリニューアル後、利用が急激に伸びており、社員は「仕事がきつくなり、段々、残すようになった」と説明しているという。利用者から「まだ届かない」と問い合わせがあり、発覚した。

 宅急便は、あて先不明や不在のため配達できなかった分で、男性社員が配達完了の情報をコンピューター端末に入力したため、会社側は未配達に気付かなかったらしい。

 同社は、社員を処分する方針で、再発防止について「社員の適正な業務量を把握したい」としている。



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今に始まったことでは無い、メール便の未配達問題

「ヤマト」の不祥事
サービス残業による賃金未払い問題
2007年9月以降、従業員に対しサービス残業を命じ賃金を支払っていない事例が複数発覚している。

関西支社への是正勧告
2007年9月23日、大阪南労働基準監督署がヤマト運輸関西支社に対し、労働基準法違反容疑で是正勧告を行っていたことが発覚した。

2007年7月、大阪労働基準監督署が集配センターを立ち入り調査し、従業員の携帯端末に記録された労働時間と、給与計算に使用する勤怠記録に記載された労働時間に差異があることを発見した。さらに、従業員らへの事情聴取により、携帯端末に記録されていない時間であっても従業員らが勤務し、その時間分の給与が未払いであることを確認した。同年7月、大阪労働基準監督署は関西支社に対し、未払い賃金の支払い、および、管理体制を是正する改善報告書の提出を勧告した。

ヤマト運輸広報課は「一部の集配所でタイムスケジュール通りに勤務をしなかったのが原因で、会社として指示していない」などとコメントしていたが、勧告内容を認め「未払い賃金は支払う」[5]としている。

2007年10月31日、ヤマト運輸関西支社は大阪南労働基準監督署に改善報告書を提出した。しかし、改善策に具体性を欠きサービス残業に対する未払い賃金の総額も未記載だったため、大阪南労働基準監督署は改善報告書を受理せず、ヤマト運輸関西支社に再提出を命じた。

豊中の集配センターへの是正勧告
2007年9月29日、淀川労働基準監督署が大阪府豊中市に所在するヤマト運輸の集配センターに対し、労働基準法違反容疑で是正勧告を行っていたことが発覚した。

2007年7月、淀川労働基準監督署が調査したところ、勤務時間を記録する携帯端末の起動前や終了後に、従業員に荷物の積み込みや伝票整理を行わせていたことが判明した。淀川労働基準監督署は労働基準法違反と認定し、同月、集配センターに対し是正勧告を行った。なお、淀川労働基準監督署は、携帯端末の記録と給与計算時の出退勤時刻が異なっており「労働時間が短くなるよう改ざんされた疑いのあるケースを、同センターでも確認している」としている。

エリア支店長への是正勧告(徳島にて)
2007年9月29日、徳島労働基準監督署はヤマト運輸のエリア支店の支店長に対し、労働基準法違反容疑で是正勧告を行っていたことが発覚した。

2007年8月、徳島労働基準監督署は、徳島県徳島市のヤマト運輸集配センターに勤務するドライバーが、サービス残業を行っており、それに加えて、休憩していないにもかかわらず休憩時間を消化したとの虚偽記録をコンピュータ入力されていたと認定し、これらの行為は違法であるとし、同月中に支店長への是正勧告を行った。

徳島以外での労基署未調査の事例
ヤマト運輸では、ドライバーらが持つ「ポータブルポス」(略称はPP)と呼ばれる携帯端末により、労働時間を記録しているとされている。しかし、読売新聞の調査によると「センター長らが毎月、主管支店に来て、パソコンで部下の出勤・退勤時刻を改ざんしていた」(埼玉県)、「PPを起動させず、一日中仕分け作業をしたこともあった」(神奈川県)、「午前6時台にPPを起動させても、コンピューターには午前7時と記録された」[8](長野県)、「センター長が赤ペンで書き換えた記録を主管支店幹部が入力していた」[7](滋賀県)といった従業員らの証言があり、携帯端末の記録どおりに賃金を支払っていない事例が、全国的に発生しているとみられている。しかし、これらの証言に対し、ヤマト運輸は「これまでの(社内)調査では、事実は認められないが、さらに調査を継続する」とコメントしている。

休憩時間の水増し
ヤマト運輸では、ドライバーらが持つ携帯端末により、労働時間を記録しているとされている。しかし、東京都、埼玉県、長野県の一部支店では、端末画面上には「通常」、「2時間」といった項目しかなく、「通常」を選択すると自動的に1時間休憩したと記録される。1時間未満休憩時の選択項目がなく、1時間未満の休憩であっても「通常」を選択せざるを得ないため、労働時間分の賃金が未払いになると指摘されている。

休憩時間の捏造
ヤマト運輸では、ドライバーらが持つ携帯端末により、労働時間を記録しているとされている。しかし、ヤマト運輸の大阪府の支店、および、兵庫の一部支店では、ドライバーが操作しなくても、毎日自動的に休憩時間が「1時間」と記録される問題が発覚している。

未払い残業代などを求め訴訟(滋賀にて)
同社の滋賀県大津市内の宅配員が、2005年10月以降、未払いの残業代の他、説明が無いまま給与から違法に控除をされていたとして、2009年6月10日に、これらの支払を求め、大津地裁に訴訟を起こした。

信書の違法配達
2008年2月、人材派遣業者「グッドウィル」が派遣労働者宛に発送した信書を、ヤマト運輸が違法に配達していたことが発覚した。

2007年7月以降、グッドウィルが派遣労働者(約80万人)に宛てた信書を、ヤマト運輸は「メール便」と偽って発送したとされる。総務省は「書類内容は明らかに(受取人を特定した)一般信書」との見解を示しており、郵便法違反容疑での業務改善指導を発令するとしている。

メール便の大量未配達
同社のメール便のうち、2007年12月から2009年7月にかけての神戸市兵庫区宛の2,583通が配達されていなかったことが、2009年7月に発覚した。同社の神戸市の営業所に於いて、同区担当の委託配達員が、配達せず放置していたことが原因だった。この配達員は、2008年末に仕事が増えて配達し切れなくなったとして、配達予定のメール便を自宅に保管していたという。ほとんどは未配が発覚しにくいダイレクトメールやカタログ類だったが、個人客から未配の問い合わせが多く寄せられ発覚した。同社は7月31日付で、この契約員との委託契約を解除した。