鳩山由紀夫首相が2009年度補正予算の見直しを各閣僚に指示した問題で、厚生労働省は30日、求職者の生活を支援する基金などの執行を一部停止、4千億円強の資金を回収する方針を固めた。農林水産省も3千億円程度、文部科学省は2千億円以上を凍結する方向で、政府全体では少なくとも1兆円台に乗ったもようだ。

 ただ、3兆円とされる財源確保の目標額とは大幅な開きがあり、各省庁は10月2日の報告期限に向けて、大詰めの事業洗い直しを進めている。執行停止分が低水準にとどまった場合には、09年度2次補正予算や10年度予算の財源が不足する恐れがあるため、国家戦略室や財務省が2日以降、予算削減の上積みを求める

 麻生政権が補正予算に盛り込んだ追加経済対策の規模は一般会計で約14兆7千億円。このうち経済効果が見込めないと民主党が批判する基金は計4兆3600億円に上る。

 厚労省は、09年度から3年分の資金を準備した総額7千億円の「緊急人材育成・就職支援基金」のうち、既に支出した10年度と11年度分の資金について、交付先の団体から取り戻す方針。農水省は農地の貸し手を支援する基金の大幅縮小を検討している。総務省は1千億円前後を確保、文科省は「国立メディア芸術総合センター」建設を凍結する。

 国土交通省は住宅・土地金融の円滑化対策費(約7千億円)や公共事業を減額できるか調整しているが、執行停止額は明らかになっていない。経済産業省の削減は数百億円にとどまる見通しだ。


優先順位、是々非々の判定に別の意思が働いているのは致命的。