サマータイム導入の弊害

 2020年の東京五輪・パラリンピックを前に、サマータイム(夏時間)導入を政府・与党が本格検討に入った。当初2年の期間限定だったものが、恒久的に行うようになっている。「復興五輪」がいつの間にか「グローバル化五輪」に差し替えられている。安易なグローバル化によって日本の国益が損なわれる事実は誰でも知っている。

 
 
 

広島県の最低賃金推移

 2018年の最低賃金の引き上げについて、厚生労働省の中央最低賃金審議会の小委員会は7月25日、全国の加重平均で26円引き上げるべきだと目安をまとめた。
 2002年度以降では最大の引き上げ額で、実現すれば全国平均は時給874円(引き上げ率3%)で決着した。今後はこの目安を参考に、物価や所得水準などの指標をもとに都道府県をA~Dのランクに分けて、最も高いAランクの東京都は27円アップの時給985円。最も低いDランクの沖縄県などは23円アップの時給760円など 都道府県ごとに実際の引き上げ額が決定され、目安通り引き上げ決定となれば概ね10月1日にも実施される見込み。(広島県はBランクで818円から26円アップの844円が想定される)
 経営者側からすれば、「中小企業の経営は厳しい」として連続での大幅引き上げに反対意見も出たが、生活水準を底上げしたい労働者側は引き上げを強く要求。
 安倍政権は2016年6月に閣議決定した「1億総活躍プラン」で、賃上げによる消費の活性化やデフレ脱却を目指すため時給1000円を目標に掲げ、最終的には政権の意に沿った形で決着することになった訳だが、月額88,000円を超える就労者に対する厚生年金、社会保険の強制加入義務などによる保険歳入などの思惑も見え隠れする。事業主は、それらを踏まえて、労働時間の抑え込みも考えられるから、労働者は、より理論武装して、損益分岐を自ら算定可能にしておく必要がある。
88000

最低賃金


外国人犯罪急増の歯止めどころか注油

私たちの生活に身近な外国人労働者といえば、コンビニの店員だろう。全国のコンビニで働く外国人は、大手3社(約5万店舗)だけで4万人を超えた(2017年)。特に首都圏では、日本人店員をほとんど見かけない店舗すらある。彼らの多くは、現地の日本語学校や留学斡旋業者を経由して来日した留学生だ。だが、留学先の日本語学校には問題が多い。
コンビニ外国人 (新潮新書)
芹澤 健介
新潮社
2018-05-16



「留学ビザ」で在留しているコンビニ外国人たちは、無制限に働けるわけではない。「出入国管理法(出入国管理及び難民認定法)」で「原則的に週28時間まで」と上限が決まっている(夏休みなどは週40時間)。実はこの規制は世界的に見ると相当ユルい。アメリカやイギリスでは学生ビザでのアルバイトは原則禁止。カナダやフランスでは週20時間程度までだ。

 日本で学ぶ留学生たちはほとんどが週28時間を超えて働いていると暗に教えてくれる子がいた。コンビニを掛け持ちすれば、法定時間以上働いてもバレることはほとんどないそうだ。

 なぜ、彼らはそうまでしてバイトに精を出すのか。規定通り、週28時間働けば時給1000円として1か月で11万円を超える稼ぎとなる。が、これでは生活するのがやっと。実家から仕送りをもらっているのでなければ、学校の授業料のほか、家賃、光熱費、食費などの生活費を稼ぐ必要がある。さらに、来日時に留学斡旋業者から100万円超の借金をする場合が多く、その返済にも追われる。

 留学先の多くを占める日本語学校にも問題が多い。まず挙げられるのが授業料の高さだ。1日あたり3、4コマの授業のために年間70万~80万円を支払う。日本語学校には教員1人に対して生徒を40人以下にしなければならない決まりがあるが、学校によっては100人以上と、教育機関の体をなしていない学校もある。コンビニなどでの長時間勤務で疲れ果てた留学生たちが、授業中に寝ている光景は珍しくないそうだ。

 全国の日本語学校は去年より80校増えて、今では643校になった。この5年間で200校以上増えている。目立つのは、異業種からの参入だ。不動産会社や健康食品会社のほか、珍しいところではビル清掃会社まである。傘下の日本語学校に留学生を集め、アルバイト先として本業であるビル清掃の仕事を斡旋しているという。人手不足を解消するために日本語学校を設立するという、本末転倒の現象が起きている。

 一部の日本語学校は、海外にある日本語学校、ブローカーなどと複雑につながっている。日本で学びたい(働きたい)若者に借金を背負わせ、「留学生」の名目で送り込むという、搾取の構図を作り上げている。

 ベトナムを取材した折、現地の安宿で働く若い女性から、その宿のオーナーがベトナムの日本語学校と日本の日本語学校をつなぐブローカーであると耳打ちされた。その宿には日本人ブローカーも多数集まるらしく、女性が「あの人が」と教えてくれた日本人は、いかにもその道の人という風貌であったため、身の危険を感じて取材を断念した。

 こうした“国際貧困ビジネス”がまかり通る筋道は、政府が示しているともいえる。なにしろ日本政府は、2008年に13万人程度だった留学生を2020年までに30万人に増やす計画をぶち上げ、日本語学校に補助金を出してきている。その結果、昨年末の時点で留学生は31万人まで増えている。


 

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